パントテン酸が不足すると

パントテン酸と言っても、あまり聞き慣れない人も多いのではないでしょうか。パントテン酸とはどのようなビタミンで、不足するとどのようなトラブルが起こるのか。そしてどのように摂取すればいいかなど考えてみましょう。
パントテン酸を多く含むアボカド

 

パントテン酸とは

パントテン酸は水溶性のビタミンB群の1つですが、特にエネルギー代謝のサポートをする働きがあります。他にも抗ストレス効果、血液サラサラ効果など、認知度が低いわりには健康維持には欠かせないビタミンの1つです。

 

ビタミンB群の中で5番目に発見されたことから、ビタミンB5とも言われています。食品からも摂取できますが、腸内細菌によって産生される物質とのこと。パントイン酸とβ-アラニンが合成されてパントテン酸になります。熱や酸、アルカリに弱いもので、調理などによっても分解されやすいと言われています。

 

パントテン酸は煮たり茹でたりすることで半減してしまい、またカフェインやアルコールによって消費されるとのこと。そのためお酒を飲む人やコーヒーやお茶を大量に飲む人は不足しないように注意しましょう。コーヒーの一杯やお酒でストレスが解消できるのは、このパントテン酸の影響だと言われています。どちらも過度の摂取を避けるようにすれば、逆に健康にも良いということが言えそうです。

 

パントテン酸はアメリカの研究者によって、1933年に酵母の成長に欠かせないビオスという成分として発見されました。ビオスの中でも生物に多く使われている酸をパントテン酸と名付けたのです。このパントテン酸が不足すると、ニワトリの皮膚炎の原因になることも解明されました。

 

パントテン酸は炭水化物、タンパク質、脂質の代謝にかかわり、エネルギーの代謝のサポートをしていきます。食品のタンパク質や炭水化物、脂質などは酵素によって分解されますが、その結果ATPというエネルギー物質に変換され、必要なときに必要な量が使われていくとのこと。

 

パントテン酸はビタミンB1と一緒に炭水化物の代謝をサポートし、ビタミンB2と一緒に脂質の代謝をサポートします。また体の中ではコエンザイムA補酵素というかたちで、さまざまなエネルギーのコントロールを行っているとのことです。脂肪酸と合成されることでアセルCoA、アシルCoAなどがつくられ、それらは神経伝達にもかかわる働きをします。

 

パントテン酸のストレス緩和効果

パントテン酸はホルモンの合成にも深い関係があり、特にストレスを緩和する副腎皮質ホルモンを促進効果があります。私たちの体はストレスによって副腎皮質ホルモンが分泌され、血糖値を高くしてストレスを緩和しようとします。パントテン酸はこの副腎の働きを強くし、副腎皮質ホルモンの分泌を促進させることから抗ストレスビタミンとも言われているほどです。

 

パントテン酸の動脈硬化予防効果

パントテン酸は血中の善玉コレステロール増加をサポートをするため、動脈硬化などの予防効果があると言われています。コレステロールは肝臓でつくられ細胞膜やホルモンとなりますが、必要以上のコレステロールは余ってしまうと善玉コレステロールがそれを拾いながら肝臓に戻していきます。しかしそのバランスが崩れると、血中には余った悪玉コレステロールが血中に増えてしまうことに。

 

それによって血液はドロドロになり動脈硬化の原因になるわけです。しかしパントテン酸は余ったコレステロールを拾い集めて肝臓に戻す働きの、善玉コレステロールの生成の促進に大きくかかわっているとのこと。そのため動脈硬化やそれに伴う重大疾患の予防効果があるということになるのです。

 

パントテン酸の美容効果

パントテン酸はビタミンCの働きをサポートする作用があり、パントテン酸によってビタミンCの美容効果が得られます。肌や髪の毛をつくるタンパク質生成にもビタミンCは重要な成分であり、コラーゲンの生成にも不可欠な成分です。

 

ビタミンCは肌をはじめ体中の細胞と細胞を網目のようにつなぎ、その弾力を保つ効果もあります。タンパク質がつくられることで美しい髪の毛や爪なども良い状態で再生されます。シワやシミ、たるみなども予防することができ、特に女性には欠かせない物質ではないでしょうか。

 

パントテン酸が不足すると

腸内細菌によって体内でも作られるため、欠乏症になることはほとんどないと言われています。とはいってもやはり腸内環境はいいときばかりではないため、食品などから摂取することも意識したいものです。パントテン酸が不足するということは、逆に他の栄養素も不足している可能性も高くなります。

 

例えば抗生物質の服用などで、腸内細菌による生成ができずに不足することがあります。また授乳中や妊娠中の女性は、赤ちゃんに優先的にビタミン類も流れていくので、母体のためにも不足しないようにしましょう。不足すると疲労感、頭痛、食欲不振、手足の感覚異常などが起こる可能性があります。

 

1日の摂取量と食品

パントテン酸の1日の摂取量は成人男性が6mg、成人女性5mgとなっています。パントテン酸が含まれる食品のご紹介をしましょう。
・魚類 子持ちカレイ、ウナギ、イクラ
・肉類 レバー、鶏肉
・野菜・きのこ類 ひらたけ、エリンギ、なめこ、アボカド、カリフラワー
・納豆、卵など

 

鶏や豚、牛のレバーはどれも100gで十分取れます。納豆なら2パック、タラコでも200g、イクラも200g程度と1日に食べられる量ではありません。しいて言うならレバーの焼き鳥3串というところでしょうか。しかし毎日となるとなかなか食品から摂るのは難しいビタミンのようです。そこでやはりサプリを上手に利用することを考えた方がいいのではないでしょうか。

サプリ売れ筋比較

パントテン酸の食事摂取基準(mg/日)

性 別 男 性 女 性
年齢等 目安量 目安量
0〜5(月) 4 4
6〜11(月) 3 3
1〜2(歳) 3 3
3〜5(歳) 4 4
6〜7(歳) 5 5
8〜9(歳) 5 5
10〜11(歳) 6 6
12〜14(歳) 7 6
15〜17(歳) 7 5
18〜29(歳) 5 4
30〜49(歳) 5 4
50〜69(歳) 5 5
70 以上(歳) 5 5
妊婦 5
授乳婦 5

出典元:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2015年版)より