ビタミンB1が不足すると

ビタミンB1の働きはどのようなものなのか。そしてビタミンB1の不足によってどのような症状が起こるのか、不足解消のためにはどのような食品があるのかなども一緒に考えてみましょう。

 

ビタミンB1の特徴

ビタミンB1は水溶性のビタミンでチアミンとも言われています。疲労回復のビタミンとも言われているほど、エネルギーとの関係が深いビタミンとのこと。炭水化物の代謝に不可欠なビタミンB1は、米主食の日本人には特に大切なビタミンと言えるのではないでしょうか。

 

ビタミンB1〜ビタミンB12まで発見された順に数字が付いていますが、1910年に東京帝国大学教授の鈴木梅太郎博士によって世界で初めてのビタミンB1が発見されました。これがビタミンの最初の発見だったのです。

 

ビタミンB1は水に溶けやすく熱に弱いことから、料理によって30%〜50%ほどになってしまうとのこと。白米食から玄米食に替えたり汁まで食べられるものなら、もう少し摂取出来るかも知れませんが調理には注意が必要です。

 

ビタミンB1はエネルギーをつくる

炭水化物は体内で消化されるとブドウ糖となって腸内で吸収されていきます。血中に入ったブドウ糖は体内の細胞に運ばれ、体を動かすエネルギーとなるわけです。しかしブドウ糖がエネルギーにそのままなることはできず、まずピルビン酸という物質に変換され、そこからアセチルCoAにもう一度変換されます。

 

ビタミンB1は小腸で吸収された後、リン酸と結び付いて補酵素チアミンピロリン酸になりますが、この補酵素こそピルビン酸からアセチルCoAに変換するために欠かせない物質なのです。つまりビタミンB1がなければ炭水化物はエネルギーに変換されないということになります。

 

ビタミンB1は中枢神経や末梢神経に働く

アルツハイマーの女性
中枢神経や手足の末梢神経は脳で調整されていますが、脳が働くためにもエネルギーが必要とされます。このエネルギーはブドウ糖からしかつくられないと言われており、ビタミンB1はブドウ糖からエネルギーをつくるサポートとして働くのです。つまり脳神経の働きを良い状態に保つためには、ビタミンB1が不可欠ということになります。

 

また最近ではアルツハイマーとの関係も研究されるようになりました。アルツハイマー病を発症している人は、ビタミンB1が補酵素となっている酵素の活性が相当低下しているということも判明しています。そのためアルツハイマー病にビタミンB1を投与した臨床実験も行われ、驚きの結果も出ているとのこと。

 

ビタミンB1が不足すると

ビタミンB1が不足するとイライラしたり、集中力がなくなったりしてきます。また脳からの指令によって末梢神経が動いて手足を自由に動かすことができますが、ビタミンB1が不足するとしびれを感じ動かすことができなくなります。

 

日本ではビタミンB1不足による脚気がとても多い時代がありました。終戦後の日本中が栄養不足の時代は随分脚気も多かったようですが、最近はほとんど見られなくなったとのこと。しかしまた最近過激なダイエットによる栄養不足が原因で脚気が増えているとのことです。

 

ビタミンB1の過剰摂取について

ビタミンB1についての過剰摂取の心配はありません。過剰摂取をしても水溶性ビタミンのため、尿などで排出されてしまいます。ただしサプリなどではビタミンB1だけでなく他のビタミン類も配合されているものもあるので、やはりサプリは用量を守ることが大切です。

 

ビタミンB1の摂取量と食品

1日の摂取量は成人男性で1.4mg、成人女性は1.1mgと言われています。ビタミンB1が含くまれている食品をご紹介しましょう。
・穀類 玄米、胚芽精米、小麦胚芽、オートミール
・肉類 特に豚肉、レバー
・魚介類 カツオ、ウナギかば焼き
・野菜類 にんにく
・卵、大豆、ピーナッツ、ビール酵母など
豚肉、ハムなどは100gで0.6〜0.9mgほどあります。特に豚肉は脂身より赤身に多く、他にもタラコ、ウナギなども0.7〜0.8mg程度あります。また乾燥大豆やきな粉も100gに0.7〜0.8mgです。豚肉が苦手な人はサプリでの補充もおすすめです。

サプリ売れ筋比較

ビタミン B1 の食事摂取基準(mg/日)1

性 別 男 性 女 性
年齢等 推定平均
必要量
推奨量 目安量 推定平均
必要量
推奨量 目安量
0〜5(月) 0.1 0.1
6〜11(月) 0.2 0.2
1〜2(歳) 0.4 0.5 0.4 0.5
3〜5(歳) 0.6 0.7 0.6 0.7
6〜7(歳) 0.7 0.8 0.7 0.8
8〜9(歳) 0.8 1.0 0.8 0.9
10〜11(歳) 1.0 1.2 0.9 1.1
12〜14(歳) 1.2 1.4 1.1 1.3
15〜17(歳) 1.3 1.5 1.0 1.2
18〜29(歳) 1.2 1.4 0.9 1.1
30〜49(歳) 1.2 1.4 0.9 1.1
50〜69(歳) 1.1 1.3 0.9 1.0
70 以上(歳) 1.0 1.2 0.8 0.9
妊婦(付加量) +0.2 +0.2
授乳婦(付加量) +0.2 +0.2

1 身体活動レベルUの推定エネルギー必要量を用いて算定した。
特記事項:推定平均必要量は、ビタミン B1の欠乏症である脚気を予防するに足る最小必要量からではなく、尿中にビタミン B1 の排泄量が増大し始める摂取量(体内飽和量)から算定。

出典元:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2015年版)より