ビタミンEが不足すると

ビタミンEというと老化とかかわりが深いということを、女性は意外と知っているのではないでしょうか。美容のためにもビタミンEの働きや不足した場合の症状など知りたいところです。

 

ビタミンEとは

ビタミンEは4種類のトコフェロールと、4種類のトコトリエノールの8種類の同族体が一般的なビタミンEとなります。血液中・組織中に存在するビタミンE同族体は、ほとんどα-トコフェロールと言われており、摂取基準もこのα-トコフェロールとして表わされています。

 

ビタミンEは細胞膜や脂質、血中リポタンパク質にたくさん存在していますが、それらが酸化されることによって多価不飽和脂肪酸の酸化を防止するとのこと。光、熱、アルカリによって空気中の酸化が促進されます。そしてビタミンE効力はIUが中心でしたが、最近はα-,β-,γ-,δ-トコフェロール重量 (mg)の成分値が表示されているので注意しましょう。mg×1.5でIUに変換できるので覚えておくと便利です。

 

ビタミンEの吸収

摂取されたビタミンEは胆汁酸などでミセル化され、腸管からリンパ管を回り吸収されます。ミセル化とは多数の分子間での集合体になることを言います。ビタミンEの吸収率は大体51〜86%と言われていますが、21〜29%という報告もあり、今のところはっきりした吸収率は不明というところのようです。

 

吸収されたビタミンE同族体はリポプロテインリパーゼによって、キロミクロンレムナントという成分に変換され肝臓に取り込まれます。そこで肝臓でα-トコフェロールが優先的にα-トコフェロール輸送タンパク質と結合し、VLDLに取り込まれてもう一度血中に戻り末端組織に取り込まれていきます。他の同族体は肝細胞において胆汁や尿に代謝されます。

 

ビタミンEの働き

ビタミンEは抗酸化作用によって体内の脂質の酸化予防と細胞の健康を維持、促進する働きがあります。血管の老化も防ぐため、血管系疾患予防の作用もあり、血中コレステロール値を下げる作用も最近の研究で解明されています。また活性酸素の攻撃から細胞膜を守るため、美容効果も高いのです。

 

特に40歳以降は急激に血中の過酸化脂質が増えると言われており、それが成人病や老化の原因にもなります。ビタミンEは脂質の酸化による価酸化脂質への変質を防ぐため、女性には特に嬉しい老化防止効果があると言われているのです。

 

ビタミンEが不足すると

無β-リポタンパク血症や長期の脂質吸収障害の疾患のある人、または以前煩った人はビタミンEの吸収異常に減るとのこと。また未熟児も多価不飽和脂肪酸が多く、鉄分が多い食事をするとビタミンEが低下するとも言われています。

 

ビタミンEの不足の判断基準として、血清濃度は総脂肪とコレステイロール濃度に深いかかわりがあるため、ビタミンEの血清濃度は脂質濃度を踏まえて評価されます。ビタミンEが不足すると、さまざまな意味で老化が進みます。見た目ですぐに分かるのは肌の状態で、乾燥肌やシワ、シミ、タルミなど、皮膚細胞内の酸化による加齢状態が進むことも。また免疫の低下、貧血、血液障害なども起こると言われています。

 

そして体の内臓細胞も老化するので再生、修復などの代謝も落ちてしまい、内臓や血管の老化に伴う疾患がさまざまなかたちで出てきます。また活性酸素が体内に増えるため、癌細胞の修復もできず癌のリスクも増えます。特に加齢とともに活性酸素を減らすことができないため、ビタミンEや抗酸化成分の高い食品からの摂取が必要になるのです。

 

ビタミンEの過剰摂取について

便秘、多尿、腎石灰化、腎不全、尿路結石、高血圧症、不眠などのリスクが高まると言われています。またビタミンEは抗酸化作用がとても強くアンチエイジングとしても注目されていますが、最近の研究では過剰摂取は骨粗鬆症の要因になることが解明したと報告されているのです。

 

ビタミンEの1日の摂取量と食品

ビタミンEの1日の摂取量は成人男子が8〜15mg、成人女子は6〜14mgとなっています。しかしビタミンEの過剰摂取で骨粗鬆症になる危険もあると言われています。さて食べ物からの摂取の場合、どのようなものを意識するといいのでしょう。
ビタミンEの多い食品 アーモンド
アーモンドなら1日25粒程度のみなので、摂りやすいのではないでしょうか。落花生もおすすめで1日100g弱で十分です。この2つは特別ビタミンEが多いので、単独でも摂取することができます。またイカやブリは魚の中ではビタミンEが多いと言われていますが、それでも400gの摂取が必要になります。他にサツマイモや玄米、トマト、ほうれん草、サフラワーオイル、オリーブオイル、かぼちゃなども多く含まれるものなので、これらを多種類少しずつでもいろいろ摂るようにすると、全体に必要な摂取量に到達します。

 

本当にザックリしたイメージではアーモンドと落花生以外は、ビタミンEの含有量の多めの野菜や魚などを合わせて400g程度摂るようにしましょう。ほうれん草を400gはとても無理ですが、どれも少しずつ摂れば飽きることなく自然に摂ることができます。例えば主食を玄米にしてみたり、トマトやほうれん草やかぼちゃなどを意識的に摂るようにし、あとはおやつにアーモンドや落花生を幾つか食べるというのでもOKです。

サプリ売れ筋比較

ビタミン E の食事摂取基準(mg/日)1

性 別 男 性 女 性
年齢等 目安量 耐容上限量 目安量 耐容上限量
0〜5(月) 3.0 3.0
6〜11(月) 4.0 4.0
1〜2(歳) 3.5 150 3.5 150
3〜5(歳) 4.5 200 4.5 200
6〜7(歳) 5.0 300 5.0 300
8〜9(歳) 5.5 350 5.5 350
10〜11(歳) 5.5 450 5.5 450
12〜14(歳) 7.5 650 6.0 600
15〜17(歳) 7.5 750 6.0 650
18〜29(歳) 6.5 800 6.0 650
30〜49(歳) 6.5 900 6.0 700
50〜69(歳) 6.5 850 6.0 700
70 以上(歳) 6.5 750 6.0 650
妊婦 6.5
授乳婦 7.0

1 α―トコフェロールについて算定した。α―トコフェロール以外のビタミン E は含んでいない。

出典元:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2015年版)より