夜間のひん尿は塩分の取り過ぎ?

夜間のひん尿の原因の一つに、塩分の摂り過ぎがあることが長崎大学病院泌尿器科・腎移植外科の松尾朋博助教らの研究によって、9月9〜11日に札幌市で開かれた日本排尿機能学会の会合でも報告され、同学会学会賞(臨床部門)を受賞しました。さてその内容についてもう少し掘り下げてみましょう。

 

夜間頻尿について

夜間の頻尿は、加齢による夜間頻尿や排尿障害、過活動膀胱、膀胱性頻尿、膀胱炎、前立腺肥大、糖尿病、高血圧、鬱血性心不全、腎臓機能障害、睡眠障害、睡眠時無呼吸障害などが原因とされてきました。しかしどれも当てはまらない原因不明のものも少なくないと言われています。その原因の1つに、塩分摂り過ぎが夜間頻尿と関係しているという研究結果が発表されたのです。

 

研究の結果について

今回松尾教授らの研究では、長崎大病院などの経過観察中の患者728人(男性229人、平均62,6歳)を対象に臨床実験を行ったのです。塩分摂取量9.21gを基準に、それより多く摂取した人たち(11.4g)と少なく摂取した人たち(7.3g)の2つのグループに分けて夜間頻尿との関係を調べました。

 

その結果、昼間・夜間に限らずに、排尿回数は塩分摂取量と並行しているということが判明したのです。塩分の摂り過ぎは性別や腎機能障害、高血圧などと同じように、夜間頻尿と関係があることが臨床実験結果から判明しました。

 

今回の結果では高塩分グループは低塩分グループよりBMI指数が高かく、高血圧の人が多かったと言われています。塩分の摂り過ぎと肥満や高血圧には深い関係があり、夜間頻尿と塩分の摂り過ぎの関係や夜間頻尿と高血圧の関係など、すべて連動しているところがあるのではないかと考えられています。

 

塩分の過剰摂取の一つのメカニズム

塩分の取り過ぎは、ひん尿にも影響する

塩分の過剰摂取によって、頻尿や尿量増加が見られるにはメカニズムがあります。ただしすべてが解明されているわけではないので、メカニズムの一つとして知っておきましょう。

 

まず私たちの血液の中には一定の塩分が含まれています。正常時には血液中の塩分量は一定を保たれていますが、塩分を摂り過ぎると血液中の塩分量が一定量を超してしまいます。そのため一定の塩分量に戻すために水分を増やして薄めていくのです。

 

つまり薄くなった血液が急増するので血圧は高くなります。そしてその圧力で塩分を含んだ水分が、毛細血管から押し出されてしまうのです。それによって細胞と細胞の間に水分がたまり、それがいわゆる浮腫という症状になります。

 

この状態で眠ると、溜まった塩分を含む水分が血液に戻り始めるのです。そして腎臓では老廃物や水分を排出しようとする機能があるので、余分な水分や塩分を尿として排出しようとします。それが夜中頻尿につながるのです。

 

また排尿でなくても汗をかきやすい夏は、まだ頻尿が少なくなると言われています。特に冬は濃い味を好む傾向があるため塩分の摂り過ぎになりやすく、また汗も少ないので頻尿が増えやすいとも言われているのです。

 

多くの医師からの声

多くの医師からは納得するという声が多く聞かれたそうです。さまざまな声がありましたので、1例を挙げてみました。
・循環血漿量が増えてRF=リスクファクター(ある特定の疾病を発生させる確率を高めると考えられる危険因子)が増えることでオシッコが増える。当たり前と言えば当たり前だが、あらためて納得だ。
・塩分過剰摂取→浸透圧保持・希釈→飲水過多→体液貯留→塩分排泄・尿量増量はあり得る
・塩分の過剰摂取はいろいろと問題があるとあらためて実感した。
・夜間頻尿に対して利尿薬を使うと、パラドキシカル(逆説的)な治療も成り立つかもしれない。
・何となく理解できます。やはり塩分摂取は良くない。

 

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