セレンが不足すると

セレンというミネラルのことについて知っている人は、意外と少ないのではないでしょうか。しかし体に絶対必要な微量必須ミネラルの1つになっています。さてセレンとはどのような成分であり、どのような働きがあるのでしょう。そして不足するとどのような弊害が起こるのかなど考えてみましょう。

 

セレンの多い食品のホタテ

 

セレンについて

セレンは抗酸化反応を司っている酵素やタンパク質の構成に深くかかわっています。体内には欠かせない抗酸化作用の促進を担っている成分でもあるのです。体内には約15mg存在していますが、もともと毒生の強い元素でもあり、1957年に生きるために不可欠な微量ミネラルであることが解明されています。

 

セレンには自然の中では地殻、海水、土壌などに含まれ、水銀やカドミウムの解毒作用効果があります。カドミウム汚染によって起こったイタイイタイ病が発症したときに人によって違いがあったのはセレン摂取量の差も一要因としてあると言われているのです。

 

セレンの働きと効果

セレンの働きはまず解毒作用にあります。また癌をはじめ、さまざまな疾患の原因にもなる活性酸素と戦う抗酸化酵素の合成に欠かせないと言われています。血液、細胞などの酸化を防ぎ、老化や動脈硬化を予防します。また老化の原因物質でもある過酸化脂質を抑制する作用があり、アンチエイジングにも欠かせない成分と言えそうです。

 

また、この働きにはグルタチオンペルオキシダーゼと言われている抗酸化酵素が必要であり、セレンはこのグルタチオンペルオキシダーゼの構成酵素の1つです。この働きをより高くするためにはビタミンEと一緒に摂取することで活性酸素除去効果も高まります。

 

またビタミンCの再生、甲状腺ホルモンの代謝に関係する酵素の構成成分でもあるのです。またセレンは前立腺癌、肺癌、結腸直腸ガンなどの発生予防、転移予防の働きがあります。チェルノブイリでは恒常性の異常予防にセレン剤が役立っていると言われています。

 

セレンが不足すると

セレンどのように吸収され体内でどのように使用されているかは、まだ分かっていないことも多いとのことですが、不足したときには克山病やカシン・ベック病になる可能性があると言われています。克山病は心筋症の1つとして鬱血性心不全、突然死、不整脈などの症状があり、幼児や妊娠中の女性に多く、セレン剤の摂取で死亡率を低くすることができるようです。

 

またセレンが不足すると下肢の筋肉痛、皮膚の乾燥、心筋障害などが起こると報告されており、軽い症状ではフケ増加、髪が抜ける、白内障リスクの向上、シミ増加、大気汚染の影響を受けやすい、筋力低下、心筋症・動脈硬化・発癌リスクの向上、老化促進、精子減少、更年期障害が強まるなどがあります。

 

セレンの過剰摂取について

セレンの耐容上限量には個人差があるとも言われていますが、セレンは毒性も強く必要量と中毒量の範囲が近いという性質もあります。そのため不足しないことは重要ですが、過剰摂取にも注意が必要です。

 

連続してセレンの過剰摂取をすると爪の変形、脱毛、胃腸障害、嘔吐、腹痛、下痢、疲労間、末梢神経障害、皮膚障害などが起こります。またもしグラム体位で大量セレンの摂取を行うと神経障害、胃腸障害、心筋梗塞、急性の呼吸困難、腎不全などが起こることもあります。

 

セレンの必要摂取量と食品

セレンの1日の必要推奨摂取量は男子の場合、成長期の15歳〜17歳35μg耐用上限量400μg、成人男性30μg耐用上限量420μgと言われています。また女子の場合は12歳〜14歳30μg耐用上限量320μg、成人女子25μg耐用上限量350μgです。

 

セレンを多く含む食品は、カツオ、ホタテ、ウニ、いわし、ネギなどがあります。カツオ節などは100gで320μgと、とても多いようですがみそ汁一杯に使うカツオ節は少量なので、毎日みそ汁一杯で十分摂取することができるということになります。

 

明太子やタラコ、牡蠣、カツオ、いか、エビなども多く含まれ、食事に一品でも取り入れるといいでしょう。しかし、これら多い食品は常識的な量に抑えないと逆に過剰摂取にもなり、毎日多量摂取を続けることは絶対に注意しなければなりません。

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セレンの食事摂取基準(μg/日)

性 別 男 性 女 性
年齢等 推定平均
必要量
推奨量 目安量 耐容
上限量
推定平均
必要量
推奨量 目安量 耐容
上限量
0〜5(月) 15 15
6〜11(月) 15 15
1〜2(歳) 10 10 80 10 10 70
3〜5(歳) 10 15 110 10 10 110
6〜7(歳) 15 15 150 15 15 150
8〜9(歳) 15 20 190 15 20 180
10〜11(歳) 20 25 240 20 25 240
12〜14(歳) 25 30 330 25 30 320
15〜17(歳) 30 35 400 20 25 350
18〜29(歳) 25 30 420 20 25 330
30〜49(歳) 25 30 460 20 25 350
50〜69(歳) 25 30 440 20 25 350
70 以上(歳) 25 30 400 20 25 330
妊婦(付加量) +5 +5
授乳婦(付加量) +15 +20

出典元:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2015年版)より