微量ミネラルが不足すると

ミネラルには多量ミネラルと微量ミネラルというものがあるのをご存じでしょうか。微量であっても、それがなければ生きることができないという必須ミネラルです。では微量ミネラルとはどのようなミネラルなのでしょう。そして欠乏・過剰の影響はどのような症状なのかなど考えてみましょう。

 

微量ミネラルとは

ミネラルの中でも、人が生きていくために絶対に必要だと言われている必須ミネラルは16種類あり、その中の9種類のミネラルが微量ミネラル、残りの7種類が多量ミネラルとです。微量ミネラルは言葉のとおり体内の存在量も少なく、1日の必要摂取量が100mg以下のものを指します。

 

ミネラル全体の中で、この微量ミネラルはたった1%程度です。そんな微量のミネラルなのに、もし不足してしまえば生きることすら困難になってしまいます。中には1日に必要量が1mg以下というものもありますが、その存在意義はとても重要です。

 

微量ミネラルの種類は亜鉛、クロム、コバルト、セレン、鉄、銅、マンガン、モリブデン、ヨウ素の9つがあります。実際にミネラルは微量であっても、その存在は重要であり不足すると欠乏症、過剰に蓄積してしまうと過剰症になってしまうのです。またミネラルに関してはまだ研究されている途中であり、すべてが解明されているわけではなく、分からないこともたくさんあるのが現実だと言われています。

 

微量ミネラルの役割(簡単に)
亜鉛……味覚を正常に保つ働きと、生殖機能を向上させる効果があります。
クロム……糖質、脂質の代謝を促進させ、糖尿病や動脈硬化、高血圧などを予防します。
コバルト……造血機能の深くかかわり、悪性貧血の予防に効果があります。
セレン……抗酸化力があり、癌予防をするミネラルです。
……ヘモグロビンをつくり全身に酸素を届ける働きがあります。
……ヘモグロビンの合成に欠かせない成分であり、コラーゲンやエラスチンの合成のサポートをします。
マンガン……ビタミンの補助的役割があり、骨や細胞組織の機能向上にかかわります。
モリブデン……肝臓、腎臓の中で補酵素的役割と尿酸代謝にかかわり、糖質や脂質の代謝を助けます。
ヨウ素……甲状腺ホルモン、チロキシンの成分であり、成長や基礎代謝に深くかかわっています。

 

微量ミネラルが不足すると

微量ミネラルと言っても上に示したとおり種類も多く、それぞれ役割があるので不足した症状などもさまざまで、これだと断定することはできません。ここでは簡単にそれぞれの欠乏症状と過剰症状をご紹介しましょう。

 

亜鉛

例えば亜鉛の過剰症状として嘔吐、腹痛、下血、高アミラーゼ血症、昏睡状態、低血圧、黄疸、貧血などが言われています。また欠乏した場合は口内炎、舌炎、嘔吐、下痢、発熱、脱毛、爪変化、精神的な疾患(鬱など)、味覚障害、臭覚障害、視覚障害、生殖機能低下などが挙げられます。

 

わりと欠乏しやすい鉄などの場合は、過剰症状としてひどくなると肝機能障害、肝硬変、不整脈、インスリン分泌の低下、糖尿病、下垂体機能不全、甲状腺機能不全なども起こると言われています。また欠乏症では、多くの人が経験したことがあるような貧血が起こることも。他に頭痛や疲労感、呼吸困難、動悸、顔面蒼白なども起こりやすくなると言われています。

 

マンガン

マンガンの過剰症ではパーキンソン症候群や無気力、インポテンツ、疲労感、耳痛、むくみ、筋肉痛などが起こることも。欠乏症となるとコレステロール低下、血液凝固能低下、成長障害、皮膚炎などが起こります。

 

ヨウ素

またヨウ素過剰症の場合は、甲状腺機能に関するトラブルがほとんどとなります。欠乏症も甲状腺にかかわり、甲状腺腫、甲状腺機能低下症、甲状腺ホルモン分泌低下、妊婦のヨウ素欠乏症では新生児にクレチン病の発症が見られることもあると言われています。

 

セレン

セレン過剰症は異常な動作、仔細、下痢、中枢系の障害が起こることもあるようです。不足すると筋肉痛やひどくなると筋ジストロフィー症状、心筋症、爪床部白色変化などが起こる可能性があります。

 

クロム

クロム過剰症は嘔吐、消化器、肝臓、腎臓、成長障害などが起こります。欠乏症になると耐糖能低下、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、体重減少、末端神経障害、有利脂肪酸増加、代謝性意識障害などがあります。

 

モリブデン

モリブデン過剰症の場合は、抗尿酸血症やいわゆる痛風が発症するリスクが高まると言われています。欠乏症になると成長遅延、尿酸クリアランス障害、昏睡、頻脈、多呼吸、夜盲症などが引き起こされるようです。

 

コバルト

コバルト過剰症も甲状腺機能低下、呼吸器機能低下などのリスクが高まったりします。欠乏するとビタミンB12欠乏症、悪性貧血、黄疸や蒼白、舌が赤くなる、動悸、息切れなどが起こると言われています。

 

銅不足過剰症は吐き気、黄疸、ヘモグロビン尿症、低血圧、下血、頻尿、無尿などが起こると言われています。また欠乏症は貧血、白血球減少、好中球減少、骨髄白血球系成熟障害、血管異常、神経症状や脳症状に異常が起こることもあるようです。

 

 

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